オロドウ日記

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シャープのクーデター

日産のゴーン社長の逮捕劇について、クーデターじゃないかと言われておりますが、実はシャープもクーデターがございました。


【ゆっくり解説】しくじり企業 Chapter20 後半 ~シャープ(SHARP)~

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歴代社長の関係性

シャープの2代目社長が佐伯旭で早川の姓ではないから、「親族経営ではない?」と思われるかもしれませんが、厳密にはそうとも言えません。佐伯旭が社長となり、第3代社長の辻晴雄は弟の妻が佐伯旭の子、第4代社長の町田勝彦は佐伯旭が義理の父に当たります。第5代社長の片山幹雄も父親が佐伯氏と親交があったとのことでつながりはありました。ただの親戚なので大きな影響があったかどうかは定かではありません。

地味社長

ドロドロの人事抗争が起きたのが片山社長時代~高橋社長就任までです。片山は「液晶のプリンス」と呼ばれて、社長を10年は務めると見られておりました。しかし、2012年に巨額赤字を計上して、責任を取らざるを得なくなりました。そこで白羽の矢を立ったのが奥田隆司でした。

奥田隆司氏は経歴は十分なのですが、社長候補には一度も挙がったことはなく非常に地味でした。当時、ソニーやパナソニックも社長が交代しました。ソニーはハワード・ストリンガーの四銃士と呼ばれた秘蔵っ子の平井一夫(現会長)、パナソニックは中村邦夫が後継者としていた、津賀一宏(現社長)。この中では奥田氏では物足りなさが出ております。「片山か、片山でないか」のどちらかの派閥争いの結果だっただけでした。

奥田・片山体制

このとき片山は社長を奥田に譲り、自身は会長職に退く意志はあったものの、代表権を残して影響力を残すつもりだった。しかしここに待ったをかけたのが3代目社長で相談役だった辻晴雄。この代表権を残すことに難色を示し、片山を説得。片山は代表権をなくすことを受け入れ、相談役に町田、会長に片山、社長に奥田という体制となります。

しかしこの体制はわずか1年で終わます。シャープはまたも巨額赤字を計上して責任を取る形で奥田が退任。指導力不足による社内の混乱という評価が多かった。誠実な実務家で部長としては優秀だが、トップでシャープを率いることについては疑問視されていましたが、結果はご覧の通りです。

クーデター

この時にシャープはクーデターが起きました。2013年5月に「片山会長退任?」というような記事が出てきます。片山は「俺だけ責任取るのはたまったもんじゃない!全員道連れにしてやる」と憤慨していました。後日シャープの経営陣は北浜の料亭で集まり、今後の体制について話し合います。話し合うというより、副社長だった高橋が奥田に対して退任を迫った形です。奥田はその場での回答を拒否して退席しましたが、後に退任を受け入れます。もうひとりの主役だった片山はどうなったかというと、自宅で電球交換中に足を滑らせて入院して不参加だったようです。

トップへの権限集中

そして高橋が社長に就任して社内の改革が本格的にスタートしました。高橋は動画でもお伝えしました通り、過去の社長達を経営から引き離して、トップに権限を集中させました。(成功したとは言ってない)

この間の内紛がシャープが低迷から脱せなかった大きな要因と評価されております。辻・町田・片山・奥田などの多くの歴代社長が口を出した結果、まとまらず低迷の原因を作りました。

最近とある人の逮捕によってトップに権限を集中するとガバナンスの問題があるというのが言われておりますが、船頭多くてなんとやらでバラバラになるのも決して良くはないというわかりやすい事例だと思います。

 ↓参考にした書籍

 

トップに権限集中するのも良くないけど、

分散しすぎてもダメなことがあるのか

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答えが出ない問題だけど、

その時々によって変えるのもありだと思うがな

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         ところでこのブログの代表は

         俺だよね

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      はあ?

 

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