9月締めの四半期の業績発表がちょくちょく出てきて、去年から見受けられていたゲーム業界の変化が如実に現れてきました。
業績は短信から抜いているので通期累計です。
任天堂スイッチ効果で上方修正
任天堂の決算が昨日出ました。
売上高:3740億円(+173.4%)
営業利益:399億円(前年同期赤字)
純利益:515億円(+34.5%)
https://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2017/171030.pdf
スイッチが絶好調、スマホアプリも堅調、円安による利益と文句なしの好決算で第2四半期を迎えられました。ハードウェアの販売台数が489万台と堅調に推移。。今季のハード予想販売台数を1400万台に上方修正したもようです。
10月の後半にリリースしたスーパーマリオオデッセイがまだ業績に反映されておらず、任天堂が年間で大きな売上を占めるホリデー商戦次第ではWiiに追いつくことも可能とのこと。
任天堂の今期は勝利と結論づけて問題ないと思います。半導体不足の状態のままホリデーシーズンにどれだけハードを供給できるかが鍵になると思います。またサードパーティソフトの供給をどれだけ用意できるかのも懸念点です。任天堂製ソフトはゼルダ・マリオ・スプラトゥーンなどクォリティの高い強力ラインナップを用意していますが、サードのソフトについて疑問が残ります。スイッチのハードの特性を活かしたソフトも出ているとは言えず、ハードのスペックだけで言えば厳しい立ち位置にいます。
これからハードを活かしてどう戦略を立てるかに注目したいですね。
ほとんどのセグメントが好調ソニー
売上高:3兆9206億円(+18.7%)
営業利益:3618億円(+255%)
純利益:2117億円(+714.1%)
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/IR/library/fr/17q2_sony.pdf
前期熊本地震の影響や、大きな減損処理を計上した反動と為替の影響で、ソニー全体が好調でした。ソニーの業績を牽引したのはゲーム、半導体、音楽、金融などの非家電部門でした。ゲームも好調でPS4の今期販売見通しを+100万台(1900万台)に引き上げており、ホリデーシーズンの絶好調のスイッチを迎えるにもかかわらず強気です。しかしながら利益の予測変更はなしの模様です。
半導体が堅調なのもすごいですが、音楽分野では利益が325億円となっており、要因はFGOが業績に「大きく」貢献とのことです。非家電部門が業績を引っ張るというのはソニー最近では当たり前の光景なのですが、家電部門の扱いをどうするかというのが気になります。特にスマホやテレビに関しては相当金を突っ込んでると思うのですが、結果が出ていません。株主がいつまで待ってくれるのか?
ソシャゲ主体企業不調?
スマホアプリの王様だったガンホーは売上699億円、営業利益281億円、純利益179億円。数字だけみれば立派だが2割業績が下がっています。今期の業績予測は非開示にしております。
enishは売上高が26%元で営業赤字が7.3億円と大幅赤字となっております。「欅のキセキ」の開発費、プロモーション費用が先行したとのことだが、逆を言えば次の四半期で回収の見込みがなければかなり苦しい状況になります。
上記2社にくらべるとソシャゲへの依存度は低いマーベラスは売上高110億は下がったものの、営業利益17億、純利益12億は増加したようだが、オンライン事業は36.9%減と大幅に下がっているのが気になりました。
コンシューマゲームに回帰
以前から見られていた、ソーシャルゲーム主体とする企業の成長は見られなくなり、ソニーのゲーム部門、任天堂の業績好調が物語っているようにコンシューマーゲームへの回帰を感じます。今後はこれらの動きに対して、ソフトウェア会社がどのような戦略を立てるのが注目です。ソニー、任天堂はスマホアプリも展開しており、それなりの結果が出てるようです。特にFGOなどは業績を牽引するほどの大きさになっていますが、この結果に対して、リソースをどう割くのか、市場を踏まえて現状維持なのか、が気になります。
スイッチ大勝利~~
ホリデーシーズンの結果が楽しみだ
ソニーも絶好調!
過去最高益が見えてきた!!
それよりFGOのセグメントが
テレビ部門より利益が出てる件について
ソシャゲが低調の中で勢いすげーよな
Fateがエロゲで発売されたときに「将来ソニーの業績を引っ張るよ」って言っても誰も信じないでしょうね。