日経でクールジャパンについて面白い記事があったので紹介します。
有料記事なので一部しか見れないと思いますので概要やそもそもクールジャパンってなんぞや?
クールジャパン(クールジャパン機構)とは?
内閣府はクールジャパンは「外国人がクールととらえる日本の魅力」と定義しています。一般的にはクールジャパンはアニメ、映画などを指しますが、広義はかなり広いようです。
そんな中にクールジャパン機構(CJ機構)というのがあります。正式名称は「海外需要開拓支援機構」というみたいです。株式会社となっており日本の衣食住に関わる特徴・特色を活かした魅力ある商品・サービスを海外展開することを支援、推進していくもののようです。
漫画やアニメなどのコンテンツやファッション、食、伝統芸能を海外に売り込むためのプラットフォームを整備したり、サプライチェーンを構築するなど様々。
出資は民間資金は107億円、政府は586億円と規模はかなり大きめとなっている。
クールジャパン機構の問題点は?
クールジャパン機構は投資ファンドとなっているが損失ばかりを出しているのが問題となっているようです。すでに設立して4年が経過するにもかかわらず1年を超す事業はの過半が計画達成ができていないようです。
例えばマレーシアの首都にイセタン・ザ・ジャパンという百貨店。伝統工芸や食器、衣類食品などこだわりの商品を集めるて出店したが、高すぎて地元では売れず。赤字は広がっている模様。CJ機構がこのために10億円出資しました。
日本のテレビ番組を海外で放送するWAKUWAKU JAPANはスカパーと共同で出資して設立したが、2年間で最終赤字を計上しました。
中には一風堂のラーメンの海外出店などで儲けを出すこともあったが、こういう利益を計上したのは僅かなようです。中には字幕・吹き替えサービス提供するアメリカの会社を190億円で買収して1年で43億円も減損計上しました。投資業界では「リーマンショックが起こったわけでもないのに1年でこんな減損を計上するのはありえない」とまで言われたようです。
なざこのようなここまで損失が発生しているか。
クールジャパン機構は天下り先?
CJ機構の専務執行役員のポストは設立依頼、財務省や経済産業省の退職者が占めていて、投資先管理に関わる会議に参加。CJ機構は専務執行役員は国家公務員を辞職して就任していると言っていますが、務め上げた専務執行役員は現在官庁に在籍しているようです。
不明瞭な投資先
投資判断はされておりますが、その投資については多くが疑問に残るようです。
さっき挙げましたイセタン・ザ・ジャパンストアは松屋の役員からCJ機構社長に転じた太田氏と三越伊勢丹社長だった大西氏の間柄で実現したもののようです。WAKUWAKU JAPANはスカパーの持株会社の社外取締役でCJ機構の飯島会長の持ち込み案件と言われているようです。中には一度断ったにもかかわらず、旧知の中で社外取締役が機構内部で働きかけたということもあったようです。
CJ機構が実績作りを急ぐあまり、経営陣の案件持ち込みが常態化していて、投資ありきで物事が進んでいたと言われているようです。
そもそもCJ機構の最高投資責任者(CIO)の投資実績も非公開ということです。
感想
クールジャパンと銘打って世界に広げていくと言っていたわりに実態はこんな状況だったのがかなりショックでした。海外に投資して数十億円規模で損失を出している一方で現場のアニメーターは一月低価格で搾取されているという実態を解消するのが先ではないでしょうか?
マスコミも森友問題にはものすごく首を突っ込んで報道しますが、こういう案件はあまり報道しないのも気になりますね。
こんなに金があるなら
現場に渡してやれや!
政策も考慮して投資しなきゃいけないから
投資の難易度は高いが・・・この投資先は
民間の出資ってどこがやってるんだ?
電通、博報堂、フジ、バンナム・・・あっ
色々調べたら率直にショックでした。
↓の記事も参考にしました。