最近書きたいことがちょちょこあって、GMの補足ブログが止まってしまいましたので、続きを書きたいと思います。
フォードの黄金期は60年代~70年代初頭と言われておりますが、その黄金期ぐらいから少しずつ歪んできました。顧客に目をくれず、上長のご機嫌取りばかりに気をかけておりました。その象徴とも言えるのが、「14階」です。
聖域の14階
動画でも少し紹介させていただきましたが、GMの「14階」というのはかつてのGM本社(現在はキャデラックプレイス)があった14階というI字型フロアにある重役室の総称です。そこには1970年当時で会長は100万ドル、最下位の副社長でも20万ドルと米国の殆どの最高経営責任者の報酬額を上回っていて、会社勤めであれば殆どの人がうらやむような終着点の一つです。それと同時に自動車産業を牛耳ることができ、普通の人では侵入することができない聖域でした。
常に恐ろしいほど静まりかえっていて、廊下には人影がないようで、時々ひっそりと話し声が聞こえる程度だったようです。入り口には厚手のガラス戸が設置されており、電子ロック式だったようです。これは激高した顧客やレイオフ(一時解雇)されたブルーカラーの労働者が役員室に押し入ることを防ぐためだったようです。
14階の住人は経営担当者専用の食堂をチームプレイを円滑に行うため、頻繁に利用することを推奨しており、実際によく使用されていたようです。ただ、内容は仕事のことではなく、職場のゴシップや上司への不平不満などに終わっていました。これが食堂に限らず全体的に万円するようになり、14階は政争の舞台の一つになっていきました。
一例で対立的な役員の経費について「私的に使用している」という噂を流し、経費として落とすことをできなくして、突き返された経費があるという話しを流して、相手の立場を悪くするなど、非常にくだらないことなどです。
GMにとっては「14階」は権力と衰退の象徴の一つになった舞台だと思えます。
代わり映えしないモデルチェンジ
動画でGMはモデルチェンジを毎年行っていたと紹介しましたが一つ付け足すと、このモデルチェンジは「小さなモデルチェンジ」だったということです。小さなモデルチェンジを繰り返して、消費者の購買意欲を煽りましたが、むしろモデルチェンジと銘打ち購入を促し、担架をつり上げていたと揶揄されていました。
あるとき担当者がモデルチェンジの発表会を行ったときに奇妙な違和感を覚えたようです。それは前年と同じスピーチ内容で記者も顔なじみの人間だったためなにも変わらない発表会だったからだそうです。GMは小さな改修を革新的なものとして、消費者を欺いていたと指摘されております。
安全より利益!
GMは1960年代にシボレーのブランドでコルベアという車を製造しておりました。個性的なデザインでリアエンジンを採用したコンパクトカーです。このコルベアはラルフ・ネーダーから安全性を指摘されました。これによりコルベアは売上と利益に影響がでたので、GMはこれに対してネーダーの個人へ攻撃をするため、探偵を雇いネーダーを尾行させました。この尾行がバレたGMは責任者のクビにして回避?させます。
このコルベアの安全性は元々設計段階から安全性が疑問視されて社内から反対の声が上がっていましたが、その声はかき消されコルベアは生産を開始してしまいます。この結果ハイウェイで多くの自己記録を生み出した車となりました。1961年に安全のため、後部に安全バーをつけたいという要望を14階に要求しました。1台当たり15ドルのこの提案をコストがかかりすぎるという理由で14階は拒否しました。その後担当者にクビをかけて再度陳情してやっと要求が通ったようです。当時のGMが安全より利益を要求した一旦が垣間見れる部分だったと思います。
GMが当時世界一の企業だったことは売上と利益が語っていますが、この積み上げられた数字の裏にはこういう企業文化や実情の上の結果だと思います。そしてこれらの負の側面が1970年代以降の衰退につながるのかと個人的には思いました。
これ全部事実だとしたら相当腐ってるだろ
一応下の暴露本から知り得た情報だからな
これって実はGMだけじゃなくて・・・
それ以上は言うな!
○菱自動車とか