カプコンとコーエーテクモの決算チェックです。
利益大幅減でも余裕のカプコン
ここの会社は優秀なIR担当がいるせいなのか、わかりやすい資料を作ってくる。
カプコンの売上は535億円(前期比△6.2%)、営業利益51億円(前期比△51.7%)、経常利益41億円(前期比△61.0%)、純利益27億円(△60.6%)。売上が多少下がり利益が大幅に下落している様子。しかしながら今期予測の売上850億円、営業利益136億円は据え置いている。第4四半期にカプコンの2大巨頭のバイオハザード7、モンスターハンターダブルクロスの発売が見込まれており、これで全体の営業利益の62%を稼ぐという算段の模様だ。今期各ソフトの売上目標はバイオ400万本、モンハンは200万本とかなり強気の数字だ。バイオは1月27日時点で250万本の販売が達成されていて、評価も非常に高いので今期400万本は可能とのこと。モンハンは今回クロスのアップデート版として発売で発売期間は3月18日で販売期間は2週間足らず、さらにはニンテンドースイッチの発売に近い状態で200万本ということで非常に強気でありブランド力に自身があるようだ。
カプコンは国内はモンハン頼み?
カプコンの課題としては国内ではモンハンへの依存が非常に高いということが課題だと思われる。戦国BASARAシリーズや逆転裁判シリーズなどの看板は持っているが、いずれも弱い。弱いとしているモバイル向けゲームも堅調に推移しているのはモンハンの冠ゲームです。海外はバイオハザードを筆頭にストリートファイター、デッドライジングシリーズなど強いIPを持っている。この会社は以前より海外を主軸においた戦略の結果といえると思います。国内のゲーム市場が縮小しており、モバイル向けが軟調な結果を考えれば将来的にはありな戦略とも思えます。今後は社内制作を重視して開発ラインナップを重視するとのことですが、ゲーム会社としてはもう少し冒険心が欲しいところです。
仁王が期待のコーエーテクモ
コーエーテクモは売上高241億円(前期比+7.3%)、営業利益34億円(前期比△11.1%)、経常利益79億円(前期比△16.2%)、純利益59億円(前期比△12.3%)。
売上はやや上がってきた模様。信長の野望を欧米で発売したなど、一瞬驚くような情報を公開しております。またネクソンコリアが三國志曹操伝を発売したとのことだが、韓国なのか中国なのか日本なのかよくわからない状態・・・。今期はベルセルク無双、戦国無双~真田丸~が発売され、デッド・オア・アライブ5の無料版のダウンロードが伸長し、コンテンツ販売も順調の模様。ガストのフィリスのアトリエはコミケのガストショップで関連グッズが売れたようです。あのタペストリー良さそうですもんね。また2月9日に発売される仁王は全世界で評価が高く、あの辛口で有名なIGNの評価で9.6となっており、大いに期待されている。元々最初の発表の2005年から12年経っている作品です。
安定と成長を期待
コーエーテクモは現在ωForceブランドは他社のIPを使用したり、逆に制作を担当するなど無双シリーズで安定した動きを見せており、強みを活かしてマンネリという言葉をかき消した珍しい事例を生んだ。Team NINJAもデッド・オア・アライブを中心に期待しており、DOAエクストリームバーサス3のVR対応は大きな話題を読んだ。シブサワコウブランドでは信長の野望や三國志などのIPを利用したビジネスで成功している。ガストの代名詞となったアトリエシリーズも堅調。さらには仁王という新しいIPも国内だけでなく海外で高い評価を受けており、すきのない状況に思える。欲を言えばもう少し冒険してほしいと思います。